試乗インプレッション

vol.12

SUZUKI e-Let's

SUZUKI e-Let's

予備バッテリーも搭載可能!スズキらしいアイデア満載のe-Let's速報!

2012.2.20UP

昨年秋の発表からわずか数ヶ月、期待のe-Let'sがついに発売されました。スズキがいったいどんなアプローチでEVを作ったのか。今回はガチの公道テストも含めて大解剖しちゃいます!

『e-Let's』でスズキもついにEV界参入!の電撃ニュースが流れてから数ヶ月、編集部ではいち早くe-Let'sの試乗車を入手。早速街中でテストしてみました

外見は従来のレッツシリーズとほとんど同じe-Let's。平日の市街地へと繰り出してみます。右手をひねった瞬間からモーターの回転はとてもスムーズ。ゴリゴリした感触もなく、乗り心地は非常に快適です。モーターの出力特性は、『エコ』『パワー』の2種類からチョイスできますが、そのキャラクターも明確。エコモードでは最高時速約33㎞(平地にて実測)、パワーモードでは最高時速約56㎞(同)、の違いがあるほか、出だしの力強さもちゃんと差がつけてあります。特にパワーモードの力強さは小気味よく、信号ダッシュでは4スト原付スクーター同様のスタートをキメることができちゃうほどです。

とはいえEVの実用性として気になるのは航続距離。カタログ値では航続距離30㎞と少し控え目な数字が並んでいますが、これにはちゃんと理由があります。スズキは充電時間が4時間と短く、なおかつ持ち運びに便利な小型リチウムバッテリーを採用しました。もしも、さらなる航続距離を望むなら、同じサイズのバッテリーをもう一つ積めばいい、これがe-Let'sの設計思想なのです。

今回バッテリー1個が空になるまで市街地を走行しましたが、バッテリーが切れた時点での走行距離は、25㎞と少し。カタログ数値からの誤差は2割弱ですが、テスト中のエコモード使用率は4割程度だったので、全ての行程をエコモードで走ればカタログ値にもう少し近づいたはず。しかし実測で20㎞オーバーの航続距離であれば、ちょい乗りメインならまず問題のない性能とも言えるでしょう。

これまで、価格や航続距離、車体サイズ、外せるバッテリー、CVTなど、様々なウリを持つ車両が登場しました。今回のe-Let'sを見てみると、スズキは既存EVをよく研究し、実際のユーザー層やその使い方、さらには同社の今後の展開を踏まえて(?)こうした車体の仕様に決定したのではないでしょうか。そう考えると、今後のスズキの動きには注目しておきたいですね。

SUZUKI e-Let's

フレームからフロント周り、外装まで基本骨格は既存のレッツを使用しています。外観上でのEVらしさはリア周りでしょう。アルミダイキャストの片持ちスイングアームは、ホイール軸上にモーターを配置する構造です。現在の原付EVで主流の、ホイールにモーターを収める『インホイールモーター』とも違う方式のため、リアホイールには既存のエンジン車のモノを使用出来るんですね~。

SUZUKI e-Let'sのディティールチェック!
SUZUKI e-Let's

フロントブレーキは小径のドラム。同社原付にも数多く使用されており、効きは申し分ありません。フロントフォークの動きもとてもスムーズなもので乗り心地は良好。

SUZUKI e-Let's

上部を化学繊維のシートでカバーできるバスケット。サイドにはウインカーも装備しています。また、バッテリーを二個積んだ際には、充電器をココに収納できる大きさです。

SUZUKI e-Let's

日中でも視認性抜群のデジタルメーター。スロットルのオン・オフは速度計下にフラッシャー表示されます。真ん中の緑のボタンは『エコ』『パワー』の切替スイッチです。

SUZUKI e-Let's

シート下はバッテリースペースのため、容量十分の小物入れは嬉しい装備。もちろんロック機構付きのコンビニフックも備えています。鍵穴はシャッター付きです。

SUZUKI e-Let's

座面の広さ、表皮の材質、座り心地、すべてにおいて満足のいくシートは、長年原付クラスに力を入れてきたスズキならではの品質を感じる部分。長時間乗っても平気です。

SUZUKI e-Let's

モーターはホイールと同軸でスイングアーム内に収まる!スイングアームとモーターハウジングを一体構造とし、そこへリアブレーキとリアサスペンションをマウントさせています。これなら既存車のEV化も簡単ですね!

SUZUKI e-Let's

バッテリー重量は約7.5kgと、女性でも持ち運び可能。充電時間は約4時間と、かなり短いのが嬉しいですね。充電状況はLEDでチェック可能。満充電で自動電源OFFとなります。

SUZUKI e-Let's

右側がバッテリー、左側が充電器。

SUZUKI e-Let's

充電端子はロック機構付きの安心設計。

SUZUKI e-Let's

充電器の外寸をバッテリーと同じとしているため、写真のように充電器スペースに予備のバッテリーをセットできる気の効いた設計。この辺の芸の細かさはさすがスズキ!!

ワットチェッカー

電気代は?!

充電中の一時間当たりの電気代は約7.9円との結果でした。単価としては高い数値ですが、約4時間で充電が完了するので、一回あたりの充電代は約31円と、これまでのEVと比較しても大差ない数値と言えます。ちなみにe-Let'sWではバッテリーを2個搭載していますので、バッテリーを2個とも充電するには、トータルで約62円かかるという計算になります。(東京電力エリアにて日中計測の数値)

SPECIFICATION

e-Let’s 価格(税込) 312,900円(税込)専用充電器付き e-Let’s W 価格(税込) 396,900円(税込)専用充電器付き
全長×全幅×全高 1665mm×600mm×985mm 車両重量 72kg(充電器除く) ※バッテリー2個搭載時は80kg
シート高 695mm 最低地上高 130mm
ホイールベース 1150mm 定格出力 0.58kW
バッテリー 50V-14.2Ah(5h) バッテリー種類 リチウムイオンバッテリー
充電時間 4時間 タイヤサイズ 前後共に80/90-10 35J
最高速度 56km/h(実測) 充電実用走行距離 30km(バッテリー1個)
ブレーキ 前後ドラムブレーキ カラー スプラッシュホワイト
販売元 スズキ
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